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戸籍の見方講座現行戸籍と旧法戸籍


こちらでは、相続人を確定させるために必須の戸籍の見方について、基本的なことから、やや難解なことまでQ&A方式でお答えしています。特に、旧法戸籍は、現行戸籍すら普段見る機会のない人にとっては、さっぱり分からないと思いますので、少しでも読み解く手がかりになりましたら幸いです。

  1. 現在戸籍、除籍、改製原戸籍とは何ですか。
  2. 戸籍謄本、戸籍抄本とは何ですか。
  3. 戸籍にはどんな様式がありますか。
  4. 明治31年式戸籍について教えて下さい。
  5. 戸主とはなんですか。
  6. 家督相続とはなんですか。
  7. 分家とはなんですか。
  8. 大正4年式戸籍について教えて下さい。
  9. 現行戸籍について教えて下さい。
  10. コンピュータ化戸籍について教えて下さい。
  11. 旧法戸籍の編製原因と消除原因の一例を挙げて下さい
  12. 現行戸籍の編製原因と消除原因の一例を挙げて下さい。
  13. 旧法戸籍編製日の判別方法で注意すべき点を教えて下さい。
  14. 旧法戸籍の改製事項の記載方法を教えて下さい。
  15. 戸籍の簡易改製について教えて下さい
  16. 管外転籍時の注意点(昭和23年1月1日から昭和35年12月31日まで)について教えて下さい。
  17. 養子縁組事項について戸籍の見方で注意すべき点を教えて下さい。
  18. 特別養子とは何ですか。
  19. 兄弟姉妹相続の注意点を教えて下さい。
  20. 旧法と応急措置法の制度の違いを教えて下さい。

Q.
1.現在戸籍、除籍、改製原戸籍とは何ですか。
A.
現在戸籍…現に在籍している者がいて、使用されている戸籍
除籍…婚姻、養子縁組、死亡等により最終的に在籍者が誰もいなくなった戸籍
改製原戸籍…戸籍の様式が法律又は命令によって改められた場合(改製)、改製により編製替えされた従前様式の戸籍

Q.
2.戸籍謄本、戸籍抄本とは何ですか?
A.
戸籍謄本…役所に保管されている戸籍の原本全部(全員の記載事項)を写した書面
戸籍抄本…戸籍の原本の一部(請求された特定の個人の記載事項)を抜粋して写した書面

Q.
3.戸籍にはどんな様式がありますか。
A.
旧法戸籍
 明治31年式戸籍、大正4年式戸籍
現行戸籍
 現行戸籍、コンピュータ化戸籍
があります。

Q.
4.明治31年式戸籍について教えて下さい。
A.
明治31年7月16日から大正3年12月31日まで作られた戸籍です。
特徴として、「戸主ト為リタル原因及ビ年月日欄」があります。この欄には、いつ、どういう理由で戸主になったかが記載されています。

Q.
5.戸主とはなんですか。
A.
戸籍の最初に記載されている者であり、現行法の「戸籍筆頭者」と同じものです。現行法と違うのは、戸主には家族制度上特殊な地位にあり、家長として家族にない特別の権利が認められていました。

Q.
6.家督相続とはなんですか。
A.
戸主としての身分的地位と戸主に属する家の財産を単独で承継する相続形態のことです。

Q.
7.分家とはなんですか。
A.
ある家の家族が戸主の同意を得て、その属している家を離れ、新たに一家を設立する行為です。

Q.
8.大正4年式戸籍について教えて下さい。
A.
大正4年1月1日から昭和22年12月31日まで作られた戸籍です。
明治31年式戸籍の特徴であった「戸主ト為リタル原因及ビ年月日欄」が廃止され、戸主の事項欄に記載されるように変更されました。

Q.
9.現行戸籍について教えて下さい。
A.
昭和23年1月1日から作られている戸籍です。
特徴として、同一戸籍内の各人に共通する事項を記載する欄として、「筆頭者氏名欄」と「戸籍事項欄」を新たに設けられました。戸籍事項欄には、その戸籍の編製日、消徐日が記載されているため、旧法戸籍に比べて、いつからいつまでの戸籍かを容易に判別することができるようになりました。

Q.
10.コンピュータ化戸籍について教えて下さい。
A.
平成6年の戸籍法の一部改正により、今まで紙に記録し調整されていた戸籍は、磁気ディスクに記録し調整できるようになりました。これを戸籍のコンピュータ化と言います。
実施時期は各市町村の任意なので、同一日に一斉にコンピュータ化したわけではありません。
今まで縦書きだった戸籍が、横書きになりました。

Q.
11.旧法戸籍の編製原因と消除原因の一例を挙げて下さい。
A.
新戸籍編製原因
 家督相続 / 分家 / 他市町村からの転籍 / 戸籍の改製 
戸籍消除原因
 家督相続 / 他市町村からの転籍 / 戸籍の改製 
などがよく出てくるものです。
特に、家督相続や分家は旧法戸籍にしかない制度なので、押さえておきましょう。

Q.
12.現行戸籍の編製原因と消除原因の一例を挙げて下さい。
A.
新戸籍編製原因
・日本人同士の婚姻の届出。但し、夫(妻)の氏を称する場合にに夫(妻)が戸籍の筆頭者である場合を除く
・筆頭者及び配偶者以外の者が、これと同一の氏を称する子又は養子を有するに至ったとき。例えば、夫婦と娘3人家族で筆頭者が父の場合に、娘が非嫡出子を出生した場合。
・離婚、離縁で婚姻、縁組前の氏に復する場合に復籍すべき戸籍が既に除かれているとき、又は新戸籍編製の申出があったとき。
・離婚、離縁の際に称していた氏を称する旨の届出が離婚、離縁後3か月以内にあった場合で、その届出をした者が筆頭者でないとき、又は筆頭者であっても他に在籍者があるとき。
・配偶者のある者が縁組、離縁などにより氏を改めたとき。
・特別養子縁組の届出があったとき。
…他市町村からの転籍
・戸籍の改製
戸籍消除原因
 戸籍の全員が死亡その他の身分変動により除かれたとき / 他市町村からの転籍 / 戸籍の改製 

Q.
13.旧法戸籍編製日の判別方法で注意すべき点を教えて下さい。
A.
明治31年式戸籍
 「戸主ト為リタル原因及ビ年月日欄」の日付は、戸主として初めて戸籍が編製された日付ですが、必ずしも編製日と一致するわけではありません。例えば、他市町村へ転籍している場合、新しい方の転籍が編製日となります。

大正4年式戸籍
 過去に数回の転籍をしているような場合、転籍地の戸籍には新戸籍編製事項を含め、全ての転籍事項が記載されていました。つまり、数回転籍している場合、その名で一番新しい戸籍編製事項が記載されている日が、編製日となります。

Q.
14.旧法戸籍の改製事項の記載方法を教えて下さい。
A.
明治31年式戸籍が大正4年式戸籍に改製される際の改製事項の記載は以下のとおりです。
【明治31年式戸籍の戸主の事項欄】
 ○年○月○日改製ニ付キ本戸籍ヲ抹消ス
【大正4年式戸籍の戸主の事項欄】
 司法大臣の命ニ依リ○年○月○日本戸籍ヲ改製ス
※○年○月○日は同一の日付です。

Q.
15.戸籍の簡易改製について教えて下さい。
A.
 昭和22年に民法が改正され「家制度」が廃止されました。それに伴い戸籍法も改正され、昭和23年1月1日から現行戸籍法が施行され、家制度の廃止により、戸主を中心とする家単位の戸籍から、夫婦及び氏を同じくする子単位の戸籍に変更する必要がありました。しかし、終戦直後の事情があり、その実施は新法施行の10年後に延期され、新法施行後10年間は、旧法戸籍は新法の規定による戸籍とみなされることになりました。
 そして、10年を経過した昭和33年4月1日より、「昭和32年法務省令27号」に基づいて旧法戸籍の改製作業が始まりました。
 旧法の戸籍であっても、改製前の在籍者の形態が新法の戸籍編製基準に合致している場合は、あえて新法戸籍に編製替えをしなくても問題がないことから、戸主(筆頭者)の事項欄に改製事由を記載して改製済の効力を生じさせ、編製替えを省略しました。「昭和32年法務省令第27号により昭和○年○月○日本戸籍改製」(簡易改製の記載例)
 簡易改製の効力が生じても、戸籍の様式・用紙は旧様式・旧用紙であるため、新法様式の戸籍に編製替えを行った場合(任意改製)、「昭和32年法務省令第27号により昭和○年○月○日あらたに戸籍を編成したため本戸籍消徐」と記載し、戸籍を消徐しました。

Q.
16.管外転籍時の注意点(昭和23年1月1日から昭和35年12月31日まで)について教えて下さい。
A.
昭和23年1月1日から昭和35年12月31日までの管外転籍の際には、転籍前の戸籍の戸籍事項欄に記載された新戸籍編製に関する事項(婚姻等)は転籍後の戸籍の戸籍事項欄に移記されていたため、新戸籍編製日を間違わないようにしなければなりません。

Q.
17.養子縁組事項について戸籍の見方で注意すべき点を教えて下さい。
A.
 現行法では、養子縁組した養親の戸籍が、編製替えされた場合、養子縁組当初に養親の身分事項欄に記載されていた縁組事項は新戸籍に移記されません。一方、養子ついては、その身分事項欄に記載された縁組事項は、その後戸籍が編製替えされても養親と離縁しない限り、常に移記されます。
 旧法では、養子は単身者でも夫婦でも必ず養親の戸籍に入り、養親子関係は養親の戸籍を見れば分かるため、養子縁組に関する記載は養親の事項欄に記載する必要がなく、養子についてのみ縁組事項が記載されました。

Q.
18.特別養子とは何ですか。
A.
 昭和63年1月1日から始まった制度で、実親が精神的・身体的あるいは経済的事情により、子の監護養育ができなかったり、虐待や遺棄など著しく不適当な監護を行うなどにより、子が利益を著しく害されている場合、その子の福祉のため実親から断絶し、養親の実子として育てられる制度です。なお、子が6才未満の時しかできません。
 普通養子との違いは、@家庭裁判所の審判により成立するA養親の嫡出子の身分を取得する一方、実親およびその血族との親族関係は消滅するB原則として離縁が認められないです。
 戸籍の記載上は、特別養子という文言は使用されませんが、特別養子の身分事項に「民法817条の2による裁判確定」と記載することで、特別養子であることが間接的に表されます。

Q.
19.兄弟姉妹相続の注意点を教えて下さい。
A.
 兄弟姉妹が相続人になる場合、半血兄弟(父母の一方だけが同じ兄弟)の有無の確認が必要になり、被相続人の父母の出生から死亡までの戸籍も必要になります。
 被相続人…出生から死亡までの戸籍
 両親…出生から死亡までの戸籍
 祖父母…死亡を確認できる戸籍
 既に死亡している兄弟…出生から死亡までの戸籍
 既に死亡している兄弟の子(代襲相続人)…現在の戸籍謄本
 生存している兄弟…現在の戸籍謄本

Q.
20.旧法と応急措置法の制度の違いを教えて下さい。
A.
明治31年7月16日から昭和22年5月2まで…家督相続及び遺産相続制度があり、旧法に基づく相続制度
昭和22年5月3日〜昭和22年12月31日まで…応急措置法による相続制度
応急措置法による相続の場合、兄弟姉妹の直系卑属に代襲相続権がないほか、相続分が現在と異なります。



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